14日、
中山競馬場で行われた
中山グランドジャンプ(障害4歳上、J
GI・芝4250m)は、1番人気の
カラジ(セン12、豪・E.マスグローヴ厩舎)が、道中徐々にポジションを上げて直線に向くと、B.スコット騎手の水車鞭に応え、4番人気
リワードプレザンの追撃を3/4馬身抑えて同レース3連覇を果たした。勝ちタイムは4分50秒4(良)。さらに2.1/2馬身差の3着には2番人気
メルシーエイタイムが入った。なお、3番人気アグネスハットは落馬、競走を中止している。
勝った
カラジは、父Kahyasi、母Karamita(その父Shantung)という血統の愛国産馬。昨年、一昨年のこのレースの覇者で、今年は昨年の
中山グランドJ以来となった1月のルークラティヴH(豪・平地、芝1600m)で始動。その後、平地で5戦して来日し、前走のペガサスジャンプS(障害OP)では、勝った
メルシーエイタイムから0.1秒差の3着だった。通算成績91戦16勝(うち障害18戦9勝、JRA6戦3勝)。
1着
カラジ B.スコット騎手
「今は信じられない気持ち。強いレースをしてくれた。最後は追い込まれてハラハラしたけれど、よく粘ってくれた。来年のことはわからないけど、もし挑戦できたら楽しみだね」
2着
リワードプレザン 大江原助手
「今日は十分力を出し切る完璧なレースをしてくれた。
カラジとの差は3コーナー
からの内外のコース取りの差だね。しかし勝った
カラジは強い。ブランディスなら勝てたかもしれないが、同じような430キロ台の馬体重でも馬の造りが違うね」
五十嵐雄祐騎手
「赤レンガ(大生垣)を越えたあたりで、
カラジの真後ろにつけたかったんだけど先に行かれてしまって外を回ることになったのが痛かった」
3着
メルシーエイタイム 小坂忠士騎手
「暮れの大障害の時もそうだったが微妙に斤量がこたえていたようだ。しかし、カラジは強い。こちらが追っつけ通しなのに手応えが違ってたからね。そんな馬を相手に勝ちに行って、後ろから差されたのは不恰好だったなあ」
中山グランドジャンプ全着順
1 カラジ 4:50.4
2
リワードプレザン 3/4
3
メルシーエイタイム 2.1/2
4 スリーオペレーター 2.1/2
5 ストームセイコー 3
6 パーソナルドラム 1.1/4
7 キャピタルゲイン 4
8 ファントムスズカ 1.3/4
9 リアルトニック 1/2
10 メジロハスラー 3
11 マウントフォンテン 6
12 ノーヒーロー 9
13 トウショウトリック 10
14 テレジェニック クビ
アグネスハット 中止
●B.スコット騎手&E.マスグローヴ調教師
ともにJRA重賞3勝目(いずれもカラジで優勝した
中山グランドジャンプ)。なおB.スコット騎手はこのレース5年連続6度目の騎乗だった。
●外国馬VS日本馬
カラジの勝利により、00年に国際競走となって以降、外国馬4勝、日本馬4勝の五分となった。
●カラジ
中山GJ3連覇
1番人気のカラジが見事に本競走3連覇の偉業を成し遂げた。本競走3連覇はレース史上初の快挙。なお、他に障害競走の同一重賞3連覇を成し遂げた馬には、バローネターフ(中山大障害・秋、S52・53・54)がいる。
●JRA最高齢勝利記録更新
昨年カラジ自身が記録したJRA最高齢勝利記録(11歳)を更新する、12歳での勝利となった。
●セン馬の勝利
2002年セントスティーブン、2004年ブランディス、2005・2006年カラジに続き、5度目。