【ドバイワールドカップ】
インヴァソールが競り合い制して勝利、ヴァーミリアン4着UAEドバイ・ナドアルシバ競馬場では、世界最高賞金レース・
ドバイワールドカップ(GI・ダート2000m)が行われ、日本からはヴァーミリアン(栗東・石坂厩舎、牡5、C・ルメール騎手)が出走した。
戦前は
インヴァソール(米国、牡4、F.ハラ騎手)とディスクリートキャット(UAE、牡4、L.デットーリ騎手)の2強との見方が大勢で、英国ブックメーカーでも2頭に人気が集中。一騎打ちムードが濃くなっていた。
レースはプレミアムタップ(サウジアラビア、牡5)が逃げ、日本から参戦したヴァーミリアンは2番枠からまずまずのスタートを切り、3番手のインコースを進んだ。
インヴァソールは中団からレースを進めたが、スタートで後手を踏んだディスクリートキャットは最後方を追走。
4コーナー手前で
インヴァソールがプレミアムタップに並びかけ、2頭が馬群を抜け出して直線コースへと向くと、叩き合いがゴール前まで続いた。最後は
インヴァソールがプレミアムタップの驚異的な粘りを封じ、
ドバイワールドカップを制覇した。勝ちタイムは1分59秒97。
3着に昨年の安田記念の勝ち馬・ブリッシュラック(香港、せん8)。ヴァーミリアンは勝ち馬から15馬身遅れた4着。ディスクリートキャットは最下位7着に沈んだ。
インヴァソールは昨年のUAEダービーでディスクリートキャットの4着に敗れたが、米国に戻ってからはBCクラシックなどを勝利。今年の緒戦・ドンHを勝ってGI5連勝を達成していた。
<石坂正調教師のコメント>
良く辛抱してくれた。最後まで諦めずに走ってくれた。
<C.ルメール騎手のコメント>
他の馬に関係なく、自分のレースをしてくれた。4着でも満足ですよ。
【ドバイデューティフリー】
アドマイヤムーン勝利!ダイワメジャーも3着健闘!UAEドバイ・ナドアルシバ競馬場では、アジアマイルチャレンジ第2戦・ドバイデューティフリー(GI・芝1777m)が行われ、日本からは
ダイワメジャー(美浦・上原厩舎、牡6、安藤勝騎手)と
アドマイヤムーン(栗東・松田博厩舎、牡4、
武豊騎手)の2頭が出走した。
英国の大手ブックメーカーでは、日本馬2頭とラヴァマン(米国、せん6)が上位人気に支持されていた。
レースは、
ダイワメジャーが好スタートを切り、好位置の外目を追走。
アドマイヤムーンもまずまずのスタートから中団外目をでレースを進め、追撃の機会を伺った。
直線では、2番手に付けていたラヴァマンを
ダイワメジャーが交わし、その外から
アドマイヤムーンが追い込む展開。直線半ばで一気に先頭に立った
アドマイヤムーンは、ゴール前でリンガリ(南アフリカ、牡5)の強襲を受けるも、およそ半馬身退けて勝利した。勝ちタイムは1分47秒94。
昨年のクラシック戦線と天皇賞、香港カップで惜敗を続けた
アドマイヤムーンは嬉しいGI初勝利。日本勢のドバイデューティフリー勝利も初めてのこと。
2着リンガリ。
ダイワメジャーも3着に健闘した。ラヴァマンは最下位16着。
<アドマイヤムーン・
武豊騎手のコメント>
チャンスがあると思っていたし、勝ちたかったのでとても嬉しい。馬の状態も良さそうだったので、スタートだけは気を使って出たが、良いスタートを切れ、前に5~6頭を見ながら良いポジションで上手くレースを進められた。4コーナーでは確実に伸びてくれると思った。
馬が昨年のこの時期よりも数段良くなっているし、どこまで強くなるか楽しみです。これで世界のホースマンがアドマイヤムーンの名前を覚えてくれたと思うし、どのレースに出ても恥ずかしくない。まだまだ強くなると思うので期待していただきたい。
<アドマイヤムーン・松田博資調教師のコメント>
直線で抜け出すのがちょっと速いかなと思った。勝てば何処でも嬉しいけど、香港で負けてるだけに嬉しいよ。
<
ダイワメジャー・上原博之調教師のコメント>
スタートは良かったが、展開が向かなかった。直線は長かった。馬もスタッフも初めての海外で3着という結果は大したものだ。この経験を生かして日本でも良い成績を残したい。
【ドバイシーマクラシック】
香港Vオブレイン復活の勝利! ポップロック出遅れ響いて6着UAEドバイ・ナドアルシバ競馬場では、ドバイシーマクラシック(GI・芝2400m)が行われ、日本からは
ポップロック(栗東・角居厩舎、牡6、O.ペリエ騎手)が出走した。
ポップロックはメルボルンCや有馬記念での健闘が買われて、英国のブックメーカーでは、BCターフ勝ち馬のレッドロックス(英国、牡4)や英国ダービー馬サーパーシー(英国、牡4)とともに上位人気に支持されていた。
レースでは、
ポップロックはスタートで出遅れ、後方の外目追走を余儀なくされた。直線で大外に回り、良く追い込んだものの6着に敗れた。
このレースを勝ったのはヴェンジャンスオブレイン(せん6、香港、A.デルペッチ騎手)。道中では4番手追走から直線で鮮やかに抜け出した。勝ちタイムは2分31秒03。2005年にはクイーンエリザベス2世カップや香港カップを勝ちワールドレーシングシリーズのチャンピオンにもなった香港最強馬が大舞台で復活の勝利を挙げた。
好位置を追走していたオラクルウエスト(南アフリカ、せん5)が直線で脚を伸ばして2着。ユームデザイン(英国、牡4)が3着。サーパーシーは決め手を欠いて4着。レッドロックスは9着。
<O.ペリエ騎手のコメント>
ゲートは遅かったが、それよりもいい位置を取ろうとしても馬が加速してくれませんでした。直線ではいつも伸びてくれるのですが、今日はまったく伸びませんでした。最後は外にヨレてしまった。
【ドバイゴールデンシャヒーン】
今年も米国! ケリーズランディング快勝、日本勢2頭は敗れるUAEドバイ・ナドアルシバ競馬場では、ゴールデンシャヒーン(GI・ダート1200m)が行われ、日本からは
アグネスジェダイ(栗東・森厩舎、牡5、
武豊騎手)と
シーキングザベスト(栗東・森厩舎、牡6、福永騎手)の2頭が出走した。
アグネスジェダイ、
シーキングザベストの2頭はまずまずのスタートを決めて好位置に付けた。しかし、残り400m地点から先行集団から置かれ始め、
アグネスジェダイは10着、
シーキングザベストは11着に敗れた。
勝ったのはゴール前で内から抜け出したランフランコ・デットーリ騎乗のケリーズランディング(米国、せん6)。勝ちタイムは1分10秒34。2着にフレンドリーアイランド(米国、牡6)が追い込み、米国勢のワンツーとなった。
サラームドバイ(UAE、せん5)が3着。昨年のBCスプリント勝ち馬で昨年のゴールデンシャヒーンでは2着だったソーズエコー(UAE、せん5)は6着に敗れた。
ケリーズランディングは、昨年11月のBCスプリントで10着に敗れていた(勝ち馬:ソーズエコー)。今年は米国で2戦し、GIIIを1勝。今回が初めてのビッグタイトル獲得となった。
<
アグネスジェダイ・
武豊騎手のコメント>
今日はついて行けませんでした。ここに来る馬は速いですね。
<
シーキングザベスト・福永騎手のコメント>
スピードだけでなく、パワーも必要でした。自分が追い出した時には相手はまだ持ったままでした。
<森秀行調教師>
アグネスジェダイはペースについて行けなかった。
シーキングザベストはスタートは良かったが、段々遅れてしまった。直線に慣れていなかったのかもしれない。
【UAEダービー】
ビクトリーテツニー直線伸びるも5着まで UAEドバイ・ナドアルシバ競馬場では、UAEダービー(GII・ダート1800m)が行われ、日本からビクトリーテツニー(栗東・森厩舎、牡3、
武豊騎手)が出走した。
ビクトリーテツニーはスタートでダッシュが付かず、道中は最後方からレースを進め、直線でも懸命に末脚を伸ばしたが、勝ち馬から約16馬身離された5着に終わった。
このレースを勝ったのは、道中では2番手外目を先行していたアジアティックボーイ(南アフリカ、牡3、W.マーウィング騎手)。直線ではケタ違いの伸び脚を見せて他馬を圧倒した。勝ちタイムは1分48秒82。前走のアルバスタキヤでは、2着のビクトリーテツニーに7馬身差を付けて圧勝していた。
2着に昨年9月以来のレースとなったジャックジュニア(英国、牡3)。3着にアディル(サウジアラビア、牡3)。
<森秀行調教師のコメント>
いつもなら最後はもっと伸びてくるんだけどね。前哨戦を使った効果はあったようだ。でも、勝った馬は強すぎるよ。
<
武豊騎手のコメント>
今日は5着以内に入れればと思っていたので大健闘でしょう。それにしても勝った馬は強いですね。
【ゴドルフィンマイル】
フサイチリシャールは伸びきれず6着UAEドバイ・ナドアルシバ競馬場では、ゴドルフィンマイル(GII・ダート1600m)が行われ、日本からフサイチリシャール(栗東・松田国厩舎、牡4、C.スミヨン騎手)が出走した。
フサイチリシャールは、躓き気味のスタートだったが、好位置に付けて先行集団の後ろでレースを進めた。直線では一旦馬群から抜け出しかけたが、前に位置していたスプリングアットラストやマリンズベイを捕らえることは出来ず、勝ち馬からおよそ9馬身差の6着に敗れた。
勝ったのは2番手の外目でレースを進め、直線でも脚を伸ばしたスプリングアットラスト(米国、牡4、G.ゴメス騎手)。3月2日の米国サンタアニタHの5着から巻き返した。勝ちタイムは1分36秒16。
2着にパロールボード(UAE、せん5)が食い込んだ。3着はマリンズベイ(南アフリカ、牡6)。
<C.スミヨン騎手のコメント>
スタートで躓いたのが痛かった。道中の位置取りも良く、いいペースで付いて行けたが、直線で包まれてその後は手ごたえがなかった。
<松田国英調教師のコメント>
スミヨン騎手が上手く乗ってくれて、4コーナーまでは勝ちパターンだった。しかし、相手が強かった。距離が1ハロン長かったのかもしれない。
ディープインパクト記念グッズ