10月1日のフランス・
凱旋門賞で3位に入線した
ディープインパクト(牡4 栗東・池江泰郎厩舎)から、レース後に禁止薬物のイプラトロピウムが検出された件について、フランスギャロから関係者に対する処分内容が発表された。
●アンリ・プレ・フランスギャロ審判部長名で発表されたフランスギャロの広報発表文によると、
・
凱旋門賞3着入着の
ディープインパクトを
失格処分
・池江泰郎調教師に対しては、管理馬を保護するための十分な措置をとらなかったこと、及び明らかとなった規律違反を回避するための十分な措置をとらなかったことにより、最高額の15,000ユーロ(約230万円)の制裁金を科した
との処分が下された。これにより、
凱旋門賞の着順は、以下の通りとなった。
1着 レイルリンク
2着 プライド
3着 ハリケーンラン
4着 ベストネーム
5着 アイリッシュウェルズ
6着 シックスティーズアイコン
7着 シロッコ
●フランスギャロ審査委員会による制裁通知文のポイントは以下の通り。
池江泰郎調教師からの説明として、
・
ディープインパクトはフランス滞在期間中に咳をしていた。
ディープインパクトに帯同していた日本人獣医師は、フランス人獣医師にフランス法規に適った治療方法を依頼した。
ディープインパクトは2006年9月21日から25日までの間、イプラトロピウムの吸入治療を受けた。
・池江泰郎調教師は、
ディープインパクトの厩務員と日本人獣医師から、吸入治療中に同馬が暴れたためイプラトロピウムが馬房内に飛散し、馬房が汚染されたとの報告を受けた。
とし、「池江泰郎調教師は、調教師の資格を有していることを認識しており、この状況の全責任を負うべき状態にあった」とした。
フランスギャロの施行規定第198条及び第201条の規定により「すべての出走馬は禁止薬物が検出された場合、
失格」となり、ディープインパクトは
失格処分となった。
そして「競走当日の数週間前から日本人獣医師がディープインパクトに付き添っていたにもかかわらず、池江調教師は馬を保護する措置や規律違反を避ける行為をとらなかったのは明白である」とし、「フランス競馬で最も重要な競走へ参加する」際の「重大な規律違反」、「
凱旋門賞に参戦する馬を調教するうえでの注意義務を怠った」として、禁止薬物が検出された馬の調教師に対し科すことのできる最高額、15,000ユーロの制裁金が池江泰郎調教師に科された。
●高橋政行
JRA理事長のコメント
「
JRAといたしましては、今回のことを重く受け止め、今日のように国際交流が盛んになっている時代の競馬にあって、国内同様、海外においてもこのようなことが起きないよう対応していかなければならないと考えております。二度と競走馬に無念な思いをさせないよう、改めて競馬に携わる全ての人とともに、競走馬の管理について万全を期してまいります」
(
JRA発表)
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