林マサ元会長夫人が中田
カウスに回収依頼
吉本興業のお家騒動をめぐり、巨額の使途不明金疑惑が浮上している。一連の疑惑は、林裕章元会長のマサ夫人(63)と中田
カウス(57)の間で壮絶な告発合戦が週刊誌を舞台に繰り広げられているなかで暴露された。だが、お笑い帝国の闇を良く知る
吉本関係者が「どちらも自分が不利になる話は隠している」と
夕刊フジにだけ“真相”を激白した。
週刊新潮によると、数億円の使途不明金の回収には
カウスが乗り出し、暴力団の威光をかさに同社幹部を脅したという。だが、
吉本関係者は「実はお金の回収を
カウスに要請したのは林家なんですよ」と苦笑する。
吉本をめぐる巨額使途不明金について、この関係者は「
吉本興業が100%出資している子会社が制作し、関西ローカル局で放送されていた2つの番組に関して、約20年に渡って架空の経費が計上されて、それが幹部に流れていた」と背景を打ち明ける。
その金額は、「正確には分からないが数億ではなく、ヘタをすれば10億円近くになっていたようだ。それを知ったマサ夫人は『林家のお金を…許せない!』と激怒した。けれど、問題が問題だけに林家も会社も表沙汰にもできず、それでひそかに回収に動くよう要請されたのが
カウスだった」(
吉本関係者)という。
その結果、
カウスに詰め寄られた幹部は、「まずは自力で5000万円を集めて返したが、それ以上はムリと退職金を前借りする形で、あと5000万円を返した」と関係者は続ける。
さらに、この不祥事が表沙汰にできなかった理由は、もう一つあると暴露する。
「結局、1億円を回収したが、そのお金は会社には戻っていないんですよ。それで、問題の幹部は、その後も要職を務めあげ、前借りした5000万円のうち、辞めるまでに2000万円しか会社に返していないんです」(吉本関係者)
週刊新潮では回収した資金のうち1000万円を、カウスが「持っていってしもた」などと林元会長が話していたと書いているが、「カウスがもらった手間賃は300万円で、残りの9700万円は林家が持っていった」(同)というのだ。
関係者の証言を総合すると、不祥事に乗じて林家が私腹を肥やし、林家のために暗躍したカウスにお駄賃が支払われた…構図になる。吉本関係者は、問題の真相をこう語る。「林元会長の女性問題の処理もそうだが、カウスはいわば林家の密使としてさまざまな不祥事の処理を行い、その際、暴力団とのつながりも利用していた。会社の金を横領した幹部も含めて、最初はみんながグルだった。今回の告発合戦は、そうした連中の仲間割れだといっていい」
そして今、吉本経営陣は、マサ夫人だけに告訴を前提とした内容証明郵便を送りつけ、カウスの方は守る姿勢を見せている。
衝撃の舞台裏を明かした吉本関係者は「問題の根本は、林家とカウスが協力して会社を好きなようにしてきたこと。片方を守って林家だけを攻めたところで問題は解決しないし、世間も納得するわけがない」と話している。
一方、マサさんの代理人である的場悠紀弁護士は、「不明金がマサさん側に流れたことはありません。おそらくカウスが周囲に言いふらしているのでしょう」と全面否定。
さらに「吉本が訴えるのなら、経営陣が正しいのか、マサさんが正しいのか法廷で黒白をつけるだけです。私は、120%勝てるとみています。今回の騒動の元凶はウソを言い続けるカウスにあり、マサさんはそんなカウスのクビを切れない経営陣に不満を持っています。現段階ではこちらは相手(吉本側)の動きをみています」と話している。