東京11Rの第59回
安田記念(GI・芝1600m)は1番人気ウオッカ(
武豊騎手)が人気に応えて同レース連覇を達成。道中は無理せず中団を進み、楽な手応えのまま直線に向いたが前が中々空かず苦しい形に。しかし残り200mでようやく間を突いて追い出すと一気に伸び、先に抜けた
ディープスカイをゴール前キッチリ捉えた。勝ちタイムは1分33秒5(良)。3/4馬身差2着に勝ち馬より後方の位置取りから直線先に抜けた2番人気
ディープスカイ。さらに1馬身差で3着に道中最後方から追い込んだ10番人気
ファリダットが入った。3番人気
スーパーホーネットは7着。
ウオッカは栗東・角居勝彦厩舎の5歳牝馬で、父タニノギムレット、母タニノシスター(母の父ルション)。通算22戦9勝。
~レース後のコメント~
1着 ウオッカ(
武豊騎手)
「スタートはよかったですし、外の馬が早く行きそうでしたからペースを保って行きました。直線を向くまではうまく進めました。ただその後は下手ですね。安全策を取ってしまいました。ホントに最後の1ハロンを切ってからですよね。ドキドキしてしまいました。馬の状態は最高によかったですし、あの状況でも勝ってくれるんですから強いですね。馬を褒めて下さい」
(角居師)
「今日は前走の時より状態は上がっていると思いました。レースについてはすべて
武豊騎手にお任せでしたが、最後の直線ではやはりヒヤヒヤしましたね。ゴール前は交わせないかなとも思いました。今後についてはオーナーと相談して決めます」
2着
ディープスカイ(四位騎手)
「レース前に心配したのは、マイル戦が久しぶりなのでついて行けないかも知れないということです。それでスタートして押して行ったんですが、ついて行けましたね。ウオッカの直後あたりにつけたいと思ったんですが、その通りに行けました。向こうが一瞬窮屈になったので先に抜けて勝ったと思ったんですが、あれで負けたら仕方ないですね。負けは負けです。この後宝塚がありますからね」
(昆師)
「今日は前走から+14キロでしたが、昨年のJCからの比較では+6キロですからね。それにピークはまだ先とも思い、宝塚記念に繋がるように考えて調整しましたからね。この後上積みはあるだろうと思っています」
3着
ファリダット(安藤勝騎手)
「今日は意識的に後ろから行かせましたが、思った以上に力がありますね。この競馬が出来るならマイルでも大丈夫ですね」
4着 カンパニー(横山典騎手)
「強い、とにかく強いです。400m追ったのと100m追ったの違いですよ。相手は本当に100mだけで抜けて行きましたね。ま、少し内へ行こうかとも思ったんですが、内に入っていたらスマイルジャックのようになっていたでしょうし、本当によく走っていますよ。頑張っています」
6着 サイトウィナー(プレブル騎手)
「ゲートの出はよかった。道中ペースがかなり速かった。馬場状態が少し悪く、脚元が滑るところがあった。残念だ」
7着
スーパーホーネット(藤岡佑騎手)
「返し馬からいい感じでした。スムースさなら一番じゃなかったですか? 最後もうまく外へ出して勝てるかとも思ったんですがね。ま、力は出し切っています。もっともっと鍛えて、また秋を目指します」
8着 アルマダ(ホワイト騎手)
「素晴らしいスタートで道中も理想的な位置取りだった。この馬の力は出せたと思うが、やはり年齢的なものもあるかもしれない。ウオッカは強いね」
15着 ローレルゲレイロ(藤田騎手)
「やはり同型の馬がいるのといないのとでは違うね。ハナに行って自分のペースで行ければ多少ハイペースでもいいのだが、内からコンゴウリキシオーがムチをバシバシ叩いてハナを主張したし、それに対抗してハナを切っても突かれるだけだから控えたんだよ。自分のペースで行ければ1600mでもギリギリ持つとは思っていたけど、今日の展開はこの馬にはちょっとかわいそうだったね」
http://keiba.radionikkei.jp/keiba/news/entry-168609.html安田記念アラカルト
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武豊騎手
90年オグリキャップ、95年ハートレイクに続くこのレース3勝目。JRA・GIはウオッカで制したヴィクトリアマイルに続く今年2勝目、通算64勝目。JRA重賞はヴィクトリアマイルに続く今年5勝目、通算259勝目。
●角居勝彦調教師
昨年に続くこのレース2勝目。JRA・GIはウオッカで制したヴィクトリアマイルに続く今年2勝目、通算14勝目。JRA重賞はヴィクトリアマイルに続く今年2勝目、通算29勝目。
ウォッカ>
●タニノギムレット産駒
昨年(ウオッカ)に続きこのレース2連覇。GIはすべてウオッカによるもので6勝目。JRA重賞制覇はウオッカで制したヴィクトリアマイルに続く今年3勝目、通算11勝目。
●関西馬の勝利
昨年(ウオッカ)に続き2連勝。今年を含めた過去10年の内訳は関西馬5勝、関東馬3勝、香港馬2勝。
●5歳馬の勝利
00年フェアリーキングプローン以来9年ぶり。今年を含めた過去10年の内訳は4歳馬1勝、5歳馬2勝、6歳馬5勝、7歳馬2勝。グレード制導入以降、5歳以上牝馬の勝利は史上初。
●1番人気
1番人気の勝利は98年タイキシャトル以来11年ぶり。連対したのは99年グラスワンダー(2着)以来10年ぶり。
●連覇
グレード制導入以降、
安田記念の連覇は92年、93年のヤマニンゼファー以来史上2頭目。また、ヴィクトリアマイルと
安田記念を連覇したのは史上初。
●GI・6勝
牝馬としてはメジロドーベルの5勝を上回る、史上最多のGI・6勝目。全体ではアグネスデジタル、ヴァーミリアンと並ぶGI勝利数となる。JRAのGIに限れば、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクトの7勝に続く単独4位となる。
●東京でのGI勝利
ウオッカは07年日本ダービー、08年
安田記念、08年天皇賞・秋、09年ヴィクトリアマイルに続き東京コースでGI・5勝目。自己の持つ史上最多記録を更新した。
●馬名の由来
酒の一種。Vodka。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=37071&category=A
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