20日(日)
シンガポール・クランジ競馬場で行われた
シンガポール航空国際カップ(G1 芝2000m)は、好位の外を進んだ
シャドウゲイト(JRA)が直線で外から先頭に立ち、後続の追い上げを振り切って優勝。初めての海外遠征で、見事初G1制覇を果たした。同じく好位を進んでいた
コスモバルク(ホッカイドウ競馬)は直線で伸びを欠いたかに見えたが、ゴール寸前で驚異の盛り返しを見せ、接戦ながら2位入線を果たし、見事に日本馬のワンツーフィニッシュとなった。3着に追い込んだドクターディーノ、4着にはセテンブロショヴィが入った。
横一線のスタートから、スタンド前で
コスモバルクが行きかけるも控え、地元のクルーソーが先手を奪った。
コスモバルク、オラクルウエスト、キャンディデート、
シャドウゲイトが続いて選考グループが一団のまま4コーナーまで進み、直線の追い比べへ。直線を向いて一旦先頭に立った
コスモバルクを外から
シャドウゲイトがとらえ、早めに先頭へ。追うオラクルウエスト、ドクターディーノ、後方からはセテンブロショヴィが差を詰めてくるが
シャドウゲイトは最後まで馬体を並べさせず、先頭でゴールを駆け抜けた。
シャドウゲイトは一旦3番手辺りまで下がったがそこから驚異の盛り返し、2着に食い込んで見事ワンツーフィニッシュを果たした。
海外のG1競走での、日本調教馬によるワンツーフィニッシュは、昨年のメルボルンカップ(豪G1)のデルタブルース・ポップロック以来。
シンガポール・エアラインズ・インターナショナル・カップ(G1)
芝2000m 1着賞金:159万
シンガポールドル(約1億2400万円)
1着
シャドウゲイト 田中勝春 2分04秒0
2着
コスモバルク 五十嵐冬樹 4分の1馬身
3着 ドクターディーノ J.ムルタ 短頭差
4着 セテンブロショヴィ R.フラッド 4分の3馬身
5着 キャンディデート E.エイハーン 4分の3馬身
1着シャドウゲイト
●加藤征弘調教師のコメント
「オークスは残念でしたが、この勝利は嬉しく思っています。このレースに臨むにあたって、実績のある馬が揃っているので不安は一杯でした。滞在して私も1週間ですが、今日は一番天気も良く、馬場も良い状態だと思っていました」
●
田中勝春騎手のコメント
「日本と同じ競馬ができればと思って乗りました。4コーナーを回って先頭に立ったときは、このまま行ければと思っていました。とにかく勝てて最高です。応援してくれたファンの皆さんにはありがとうと言いたいです」
2着
コスモバルク●五十嵐冬樹騎手のコメント
「シャドウゲイトの2番手と考えていたので、誤算でした。2コーナーから向正面にかけて、掛かってしまったのが厳しかったです。(直線で一旦下がった時には)もうダメかと思いましたが、差し返すことができたのは、若い頃と変わらないバルクに戻ってきたのではないかと確認できました」
●田部和則調教師のコメント
「かかり気味になってしまったのが厳しかったです。相手はシャドウゲイトだと思っていましたので、この結果には満足しています。次走は予定通り宝塚記念を使いたいと思います」