24日、阪神
競馬場で行われた宝塚記念(3歳上、GI・芝2200m)は、中団後方を追走した
岩田康誠騎手騎乗の3番人気
アドマイヤムーン(牡4、栗東・松田博資厩舎)が、直線で先に抜け出した2番人気
メイショウサムソンとの競り合いを1/2馬身差制して優勝した。勝ちタイムは2分12秒4(稍重)。さらに2馬身差の3着には4番人気
ポップロックが入り、1番人気の
ウオッカは8着に敗れた。
勝った
アドマイヤムーンは、父エンドスウィープ、母マイケイティーズ(その父サンデーサイレンス)という血統。05年7月の函館でのデビューから3連勝で札幌2歳S(GIII)を制覇。昨年は共同通信杯(GIII)、弥生賞(GII)を連勝し、春のクラシックでは苦戦が続いたが、古馬との初対戦となった札幌記念(GII)を快勝。天皇賞・秋(GI)でも3着に入ると、続く香港C(香G1)ではプライド Prideにゴール前急襲して接戦の2着に入った。今年は京都記念(GII)とドバイデューティーフリー(首G1)を連勝。前走のクイーンエリザベス2世C(香G1)は3着に敗れたものの、今回の勝利で国内GI初制覇を飾った。通算成績15戦9勝(うち海外3戦1勝、重賞7勝)。
■宝塚記念全着順\r
1
アドマイヤムーン 2:12.4
2
メイショウサムソン 1/2
3
ポップロック 2
4 アドマイヤフジ クビ
5 ファストタテヤマ 1/2
6 カワカミプリンセス 1.1/2
7 インティライミ 1/2
8
ウオッカ 4
9 トウカイトリック 2
10 マキハタサイボーグ 5
11 コスモバルク クビ
12
ダイワメジャー 3.1/2
13 スウィフトカレント 1/2
14 シャドウゲイト 1/2
15 アサクサキングス 8
16 マイソールサウンド 1.1/2
17 アドマイヤメイン 4
18 ローエングリン 大差
1着
アドマイヤムーン 岩田康誠騎手\r
「これだけの強いメンバー相手に勝てたのが嬉しい。道中馬の行くままに流れに乗りました。そして直線切れるので、馬の力を信じて乗りました。早く抜け出すとレースを止めるので、最後まで懸命に追いました。瞬発力はこの馬すごいと思います」
2着
メイショウサムソン 石橋守騎手\r
「結果的に早く仕掛けることになったかもしれませんが、前の馬を射程圏に入れて動きました。相手が強かったですね。馬場はもう少し乾いてほしかったです」
高橋成忠調教師
「そんなに完敗とは思えません。いい
競馬をしてくれたと思います。道中ずっとマークされていた。展開的にしんどかったですね。自分から動かざるおえなかったのも辛かったです。今度対戦する時はぜひ逆転したい。これから先の事は今は分かりませんが、完敗ではないので前向きに考えてゆきたいと思います」
3着
ポップロック 武豊騎手\r
「調子が良かったので狙っていましたが、上位2頭が強かったです」
4着アドマイヤフジ(福永祐一騎手)
勝負どころでは豊さん(
ポップロック)より手応えが良くて、3着はあると思ったんだが…。
8着
ウオッカ 四位洋文騎手\r
「スタートして馬の後ろに入れようとしたが、馬場が悪いのでみんな外に回って、うまく形を作れませんでした。道中前に馬を置ける形もあったのですが、それもすぐ入れ変わったりして、引っかかりました。スムーズな
競馬ができなかったです。4コーナーではもう手応えがなかったです。51キロで期待したけれど、甘くなかったですね」
12着
ダイワメジャー(安藤勝己騎手)
返し馬から行きっぷりが悪くて。こういう馬場が嫌なのか、ずっとハミに頼って推進力を欠いた。
宝塚記念アラカルト
●
岩田康誠騎手\r
宝塚記念初勝利。JRA・GIは04年菊花賞(デルタブルース)以来の通算2勝目で、昨年のJRA移籍後、21回目の騎乗での初制覇となった。JRA重賞は京都新聞杯(GII、タスカータソルテ)に続く今年5勝目で通算10勝目。
●松田博資調教師
宝塚記念初勝利。JRA・GIは04年ジャパンCダート(タイムパラドックス)以来の通算8勝目。JRA重賞は今年の弥生賞(GII、アドマイヤオーラ)に続く今年4勝目で通算39勝目。古馬の芝GIは初制覇となる。
●エンドスウィープ産駒\r
05年スイープトウショウに続きこのレース2勝目。JRA・GI馬はスイープトウショウ(他にエリザベス女王杯、秋華賞)、ラインクラフト(桜花賞、NHKマイルC)に続く3頭目(6勝目)。他にサウスヴィグラス(JBCスプリント-交流GI)がいる。
●馬主・近藤利一氏\r
宝塚記念初勝利。JRA・GIは05年高松宮記念(アドマイヤマックス)以来の通算9勝目。
●生産者・ノーザンファーム\r
昨年の
ディープインパクトに続く宝塚記念2連覇。JRA・GIは皐月賞(ヴィクトリー)に続き今年2勝目。
●関西馬の勝利\r
00年のテイエムオペラオー以来8年連続。
●4歳馬の勝利\r
05年スイープトウショウ、06年
ディープインパクトに続き3年連続。過去10年で8勝と最も多い。
ソース:
ラジオnikkei netkeiba.com