メシなんかおいしいと思えれば何でもごちそうなの!――という人から見れば、なんとも間抜けな「
ミシュラン騒ぎ」がまた始まった。今年は3つ星が1店、2つ星が11店、1つ星が11店増え、星の数だけでいえばまた世界一なのだという。
「昨年の2008年版は30万部を売るベストセラーになりましたが、今年も同じ店を同じような評価にしたら、話題性はなく本は売れない。新しい店を増やすことで、もう一度買わせるという営業戦略なのでしょう。しかし、昨年と同じメニューをちょっとコメントを変えただけで、写真もほぼ同じという店があるなど、内容に手抜きが目立ちます」(飲食店ライター)
Michelin guide東京(2009) 日刊ゲンダイ本紙好評連載「行っていい店わるい店」の筆者・友里征耶氏によると、今年4月にすでに「3つ星にするから……」と打診された店もあったというから、「星付き店」を増やすためのさまざまな“工夫”があったようだ。
また、17店が消えているが、パリ版のように降格の理由は明らかにされていない。これについて、「なぜあの店が無星店になったのか」というマスコミからの問い合わせに、
ミシュランガイド総責任者のジャン・リュック・ナレ氏は「食べてみてくださいよ」と、木で鼻をくくったような対応。「東京の食はダイナミック」などと持ち上げながら、腹の中では日本人を小バカにしているんじゃないのか。
Michelin guide東京(2009)●店数増やして稼ぐ算段
「ナレ氏はパリのホテル学校を出た47歳。アラブの富豪が所有するホテルグループの運営などにかかわり、5年前に
ミシュランに入社、翌年にガイドブックの総責任者になっています。グルメというより、あくまでもホテルのマネジャー、経営スタッフといったところなのでしょう」(飲食店ライター)
それにしても、
ミシュランで3つ星になったといって得意満面の寿司職人やシェフの勘違いぶりは滑稽(こつけい)だ。食いもの屋で一番気にしなければならないのは、
ミシュランの星の数ではなく、客の評判だろう。近ごろは、地元ヨーロッパでは
ミシュランガイドの評判は下降気味で、掲載を拒む店が増えているという。
ミシュラン店めぐりは、麻生首相あたりに任せといたらどうか……。
Michelin guide東京(2009)http://news.livedoor.com/article/detail/3912562/