競馬の世界最高峰レース、フランスの
凱旋門賞に挑み、日本馬初の栄冠を目指した
ディープインパクト。3着に敗れたことで、来季は現役か、引退か、今後が注目される。
凱旋門賞前は、“
凱旋門賞優勝”の条件付きで、年末の
有馬記念を走って今年限りで現役引退、種牡馬入りの見通しが多く語られていた。
世界ランキングの上位3頭が出走するレースを制すれば、実質的に“世界一”となり、歴史に
ディープインパクトの名は深く刻まれ、もう現役を続ける意味はない。現役を続け、万一けがをするよりは、1日も早く種牡馬に、と思うのは当然だ。こんな背景もあり、一部のマスコミが「勝てば種牡馬価値100億円」と報道したほどだ。
注目された
凱旋門賞では持ち味の末脚を発揮できず惜敗したが、宝塚記念から約3カ月ぶり、初の海外遠征など、厳しい条件の中での小差3着は、あらためて資質の高さを見せつけた。
とはいえ、帰国後、
ジャパンカップや
有馬記念に勝ったとしても、
ディープインパクトに与えられる称号は日本史上最強馬にとどまる。
それだけに金子真人オーナーをはじめとする陣営の心は「現役続行」「海外再チャレンジ」へ大きく傾いても不思議ではない。レース直後、池江泰郎調教師は「またこういった大きなレースに挑戦したい」と話した。
「この馬で世界に行かなきゃ、どの馬で行くのか」と、同馬とともに世界最高峰に挑戦した日本最強コンビを組む
武豊騎手。オーナーとともに自らの望みはまだ口にしていないが、“ディープでリベンジ”の思いは強いだろう。生産者のノーザンファーム関係者からは早くも「もう一度挑戦してほしい」と望む声が上がっている。
今後の方向性については、金子オーナー、池江調教師、生産者らの話し合いを待たなければならないが、来年以降の現役続行、
凱旋門賞再挑戦への流れに傾く可能性はありそうだ。
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