ジェットコースターでの死亡事故が起きた
エキスポランドは、万博記念公園の中にある。万博記念公園は、独立行政法人・日本万国博覧会記念機構(以下、万博機構)が管理する国有地で、
エキスポランドの運営は、万博機構が株式会社
エキスポランドに委託している。
毎日新聞によれば、
エキスポランド社の山田三郎・社長は、「泉陽興業」(大阪市浪速区)の会長でもある。この「泉陽興業」は、大阪万博の
エキスポランドを手始めに、沖縄海洋博覧会、国際科学技術博覧会、国際花と緑の博覧会など、日本国内で開催された全ての国際博覧会で、企画や運営に参加している。また、同社ホームページによれば、海外事業も活発で、中国では上海市「錦江楽園」、広東省「香密湖渡假村遊楽園」、珠海市「珍珠楽園」、北京市「
石景山遊楽園」、重慶市「重慶青少年科普文化中心」、南京市「湖濱公園」など数多くの大規遊園地を企画、建設し、運営指導まで行っている。
石景山遊楽園。ここ数日マスコミを賑わせている著作権無視の中国国営"ディズニーランドもどき"である。ニュースを聞いていると、中国の著作権意識はどうなっているのか、と首をかしげることばかりだが、ひょっとすると、ドラえもんに見えないドラえもんや、
ミッキーマウスに見えない
ミッキーマウスのアイデアは思わぬところから出ているのかも知れない。
さて、万博機構の役員名簿を見ていると、理事・監事には、財務省、警察庁、大阪府OBらが名を連ね、月額70万円余りの給与を得ている。遊園地を企画・建設した「泉陽興業」に
エキスポランドの運営を丸投げし、管理だけで多額の報酬を得ている様子がうかがえる。今回の事故の責任もエキスポランド社に取らせるのだろう。天下りを受け入れてきた見返りに、万博機構の設置者責任を問わないのではないか、というのは穿った見方すぎるだろうか。
万博機構の存在意義はどこにあるのか。国有財産の管理だけなら、財務省が直接やればいい。国有地の中にある遊園地ということで、安心して遊びに行っていた人もいるかもしれない。その人たちの信頼に応えられるような施設の管理運営をしていなかったのであれば、単なる天下りのためだけの団体として批判されるのは当たり前だろう。天下り先だからこそ、徹底して捜査すべきだ。そこを間違えると新・人材バンク構想など吹き飛ぶだろう。天下り役人は、税金に寄生する「害虫」として駆除されるしかなくなる。
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