「ハロー
コムスン!」
なんともさわやかなCMの裏でやっていることはデタラメばかりだった。
訪問介護最大手の
コムスンが厚生労働省から行政処分を受けた理由は、介護報酬の不正請求や虚偽登録。厚労省関係者が怒りを込めてこう言う。
「利用者が事務所に電話してもつながらない、常勤すべき人がいないといった苦情が多く寄せられていました。同業他社や従業員からもクレームなどが届き、
コムスンに法令を順守する姿勢が見られないため行政処分を下すことにした」
だが、常識外れのやり方は
コムスンを傘下に置く総合人材サービス最大手の
グッドウィル・グループでも日常的に行われているという。
グッドウィルを率いるのは言わずと知れた
折口雅博氏(45)。現在、会長兼最高経営責任者を務める。少年自衛隊から防衛大学校へ進学。日商岩井を経て、バブル期にディスコの「ジュリアナ東京」や「ヴェルファーレ」を立ち上げ一躍名をはせた人物である。
派遣大手関係者が呆れ顔で言う。
「派遣で
グッドウィルに来た人に仕事で使うものを買わせるんです。
グッドウィルのロゴ入りのTシャツ。これって500円。さらに長袖800円、トレーナー1000円、チノパン800円、軍手300円という具合です。フツーの会社なら貸与するものでしょう」
“福利厚生費”として1日200円を徴収することもよくわからない。
「半ば強制的に取っているがどう使われているのか。3万人の派遣から週5日分を徴収したとすれば年間およそ15億円のカネが貯まることになる。
折口商法は介護では老人、派遣ではフリーターといった社会の弱者をビジネスに利用してむしり取るように見えてしまう。これが問題なのです」(経済ジャーナリスト)
折口会長は04年に日本経団連理事に就任、05年には社会福祉への寄付などの実績から紺綬褒章を受章している。えげつないやり方はせっかくの名誉を汚した。
こんな男だから、
コムスン処分から一夜も明けぬうちに何食わぬ顔で、「別の子会社へ全事業を譲渡する」と言い出した。唖然だ。社名が違うから関係ない、とでも思っているのだろうが、同じグループ会社。儲け主義の
折口商法をこのまま続けさせてはいけない
↑
折口の著書