●30億円の札束攻勢
今年も
阪神が札束攻勢の姿勢を見せストーブリーグを賑わせている。「FAでは投手に積極的にアタックしていく」と南球団社長が宣言。ロッテ・清水(32)、横浜・三浦(34)にそれぞれ3年総額9億円プラス出来高の条件を用意。さらに、FAを宣言し、メジャー移籍か国内移籍で揺れる
中日・川上(33)に対しても、4年総額18億円の破格の条件を提示して交渉解禁日の20日にも、即連絡を取るという。
03年に広島から金本、昨オフは新井(31)をFAで獲得。今年はそれを上回る積極さだ。
阪神は今季、下柳、安藤、岩田の3人が規定投球回数に達したが、下柳は来年は41歳。先発陣の強化は不可欠との判断だろう。
ところがこの補強に疑問を投げかけるOBは少なくない。
「一軍にいる生え抜きで25歳前後の主力といえば左腕の岩田(25)ぐらい。若いと思っていた鳥谷だって27歳になった。それに続く若手が投手、野手ともなかなか育ってこない。下柳、金本、矢野の40代がいつまでも主力では将来が心配だ。毎年、優勝を争うようになったとはいえ、次々と他球団から選手を取ってきては若手は育たない。現状は大型補強を繰り返す
巨人よりひどい」
確かに
巨人は昨年もカネにあかして、グライシンガー、ラミレス、クルーンといったタイトルホルダーをカキ集めた。その一方で19歳の坂本を筆頭に、東野(22)、西村(23)、越智(25)、山口(25)、内海(26)、亀井(26)など、生え抜きの若い選手がチームの主力になりつつある。我慢して起用したからこそだろう。
今岡が不振だった
阪神は今季、FAの新井を一塁に固定し、三塁・関本(30)、二塁にはオリックスからトレードで取った平野(29)の布陣で戦った。若手の起用といえば矢野が五輪で抜けた8月に狩野(25)と小宮山(22)をちょこっと使っただけ。「(2番手捕手の)野口と実力差がありすぎて、とてもフルイニングは任せられない」(某コーチ)と一本立ちには程遠い。
シーズン終盤に先発のコマ不足になったときも、一軍昇格したのはファームでボコボコに打たれていた福原。ルーキー石川(23)は2勝したが、来季、FAで先発が2人も入ってくれば、まずローテ入りは難しくなる。
岡田前監督は11日、秋季キャンプ(安芸)を訪れ真弓新監督と会談。三浦の父親が岡田監督の後援会に入っていたということで、三浦がFA宣言した際には交渉に出ていくという。
監督は代わっても
阪神の
巨人化はますます拍車がかかる。
http://news.livedoor.com/article/detail/3904568/