14日、阪神競馬場で行われた第60回
阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳牝、GI・芝1600m)は、安藤勝己騎手騎乗の1番人気
ブエナビスタ(牝2、栗東・松田博資厩舎)が、道中は後方3番手を追走。直線に向いて一気に抜け出すと、中団から伸びた3番人気
ダノンベルベールに2.1/2馬身差をつけて完勝した。勝ちタイムは1分35秒2(良)。さらに1.1/4馬身差の3着には4番人気ミ
クロコスモスが入った。
勝った
ブエナビスタは、父スペシャルウィーク、母は95年にこのレースの前身である阪神3歳牝馬S(GI)を制したビワハイジ(その父Caerleon)という血統。半兄に05年京成杯(GIII)を制したアドマイヤジャパン(父サンデーサイレンス)、07年シンザン記念(GIII)、弥生賞(GII)、08年京都記念(GII)を制したアドマイヤオーラ(牡4、栗東・松田博資厩舎、父アグネスタキオン)がいる。
10月26日のデビュー戦(京都・芝1800m)は、アンライバルド、リーチザクラウンに次ぐ3着に敗れたが、2戦目となった前走の未勝利戦(京都・芝1600m)を単勝1.2倍の圧倒的人気に応えて快勝していた。通算成績3戦2勝(重賞1勝)。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=33146&category=A 阪神ジュベナイルフィリーズ コメント
1着
ブエナビスタ 安藤勝己騎手
「スタート自体は進歩しているので、あの位置に楽に行けました。道中は前が固まっていたので後ろで見ながらいきましたが、交わせると思っていました。最後は遊んでいましたね。先頭に立つと気を抜く所があったので、それだけはステッキを使いました。まだまだ伸び代があると思いますよ」
松田博資調教師
「初戦から上がりの脚には自信がありました。その通りになって良かったです。包まれないようにとだけ思っていましたし、自信はありました。レースも馬なりでしたし、安心して見ていられました。この後は馬の状態を見て決めます。あくまで馬次第です。順調にいってくれさえすればいいと思います。獲れるものは全部獲りたいですね。距離は長いところを使っていきたいと思います。1600メートルより2400メートルの方がいいでしょう。馬もその方が楽だと思いますよ」
2着
ダノンベルベール 後藤浩輝騎手
「ほぼ思った通りの競馬はできたし、今持っている力の全てを出せたと思います。悔しさも浮かばないほど、勝ち馬が強かった。抽選を悔やみますよ(笑)距離には自信を持てる内容でした。力通りの結果だと思います」
国枝栄調教師
「体は減っていたけど、馬は落ち着いていました。栗東に入れた効果は結果的にあったということでしょうね。『この後グンとよくなって来年は逆転できるだろう』と言っていたと書いておいて下さい(笑)このあとは美浦に戻して、一度使って桜花賞へということになると思います」
3着 ミ
クロコスモス 鮫島良太騎手
「休み明けでテンションが高かったので折り合いだけは気をつけました。スローで馬群も固まっていたので早目に4コーナーで動きましたが、一瞬の脚が
ブエナビスタの方が上で離されました。でも2戦目のGIでこれだけ好勝負しましたし、力はありますよ」
6着
ジェルミナル 福永祐一騎手
「最初は苦しそうにしていました。外枠からポジションを取りに行った分かな。でも一番キツい競馬をしているわりには、よく辛抱しています。1600メートルは少し短いかなという気もします」
14着 デグラーティア 浜中俊騎手
「休み明けの分、返し馬から馬がピリピリしていた面もありました。道中はそんなに力ます、折り合いをクリアできました。休み明けでメンバーも揃っていましたし、これがいい経験になってくれればと思います。距離に関しては次のレースをみてからですね」
15着 フキラウソング 小坂忠士騎手
「後ろからじっくり行ったのですが、思ったほど伸びませんでした」
17着 アディアフォーン 小牧太騎手
「馬込みの中に入ってごちゃついて馬が嫌気を出してしまいました。あのスタートならもっと好位につけてもよかったかもしれませんね」
http://keiba.radionikkei.jp/keiba/news/entry-160379.html阪神ジュベナイルフィリーズ アラカルト
●安藤勝己騎手
このレース初制覇。2歳JRA・GIも初勝利。JRA・GIは昨年のマイルCS(ダイワメジャー)以来となる通算17勝目。JRA重賞はユニコーンS(GIII、ユビキタス)以来となる今年7勝目、通算61勝目。
●松田博資調教師
このレース初制覇。01年の朝日杯フューチュリティSをアドマイヤドンで勝っており、JRAの2歳GIを牡牝とも制したことになる。JRA・GIは昨年のジャパンC(アドマイヤムーン)以来となる通算10勝目。JRA重賞は京都記念(GII、アドマイヤオーラ)以来となる今年5勝目、通算45勝目。“アドマイヤ”以外での重賞制覇は06年神戸新聞杯(GII、ドリームパスポート)以来約2年3か月ぶりとなった。
●スペシャルウィーク産駒
05年オークス(シーザリオ)以来2頭目となるJRA・GI勝利。JRA重賞はマーメイドS(GIII、トーホウシャイン)に続く今年2勝目、通算11勝目。
●母仔制覇
母ビワハイジは95年のこのレース勝ち馬。母は角田晃一騎手鞍上で、栗東・浜田光正厩舎の管理馬だった。母にとってはアドマイヤジャパン(京成杯-GIII、父サンデーサイレンス)、アドマイヤオーラ(京都記念-GIIなど重賞3勝、父アグネスタキオン)に続く3頭目の重賞勝ち馬。
●馬主・サンデーレーシング
このレース初制覇。JRA・GIはフェブラリーS(ヴァーミリアン)、スプリンターズS(スリープレスナイト)に続く今年3勝目。
●生産者・ノーザンファーム
昨年のトールポピーに続く2連覇。JRA・GIはジャパンCダート(カネヒキリ)に続く今年9勝目。
●1勝馬の勝利
06年
ウオッカ、07年トールポピーに続き3年連続で、抽選を突破した1勝馬の勝利となった。
●関西馬の勝利
05年テイエムプリキュア以降4連勝。今年を含めた過去10年の内訳は関西馬9勝、関東馬1勝。
●馬名の由来
素晴らしい景色、絶景(西)
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=33157&category=A