27日、中山競馬場で行われた第55回オールカマー(3歳上、GII・芝2200m)は、横山典弘騎手騎乗の3番人気マツリダゴッホ(牡6、美浦・国枝栄厩舎)が、好スタートから先頭を奪うと、直線に入っても脚色は衰えず、中団から追い上げた1番人気ドリームジャーニーに2馬身差をつけて逃げ切った。勝ちタイムは2分11秒4(良)。さらにアタマ差の3着には2番人気シンゲンが入った。
勝ったマツリダゴッホは、父サンデーサイレンス、母ペイパーレイン(その父Bel Bolide)という血統。叔父に99年菊花賞(GI)など重賞7勝のナリタトップロードがいる。05年8月のデビュー戦(札幌・芝1800m)を7馬身差で圧勝。その後も中距離戦で勝ち星を重ね、07年のAJCC(GII)を5馬身差で圧勝して重賞初制覇を飾ると、07年有馬記念(GI)では単勝52.3倍という人気薄を覆してGI初制覇。連覇を狙った昨年の有馬記念では12着と惨敗。さらに今年に入っても大阪杯(GII)7着、前走の札幌記念(GII)9着と不振が続いていた。このレースは07年、08年に続く3連覇。重賞6勝はいずれも中山競馬場で、全10勝中8勝を中山競馬場で挙げている。通算成績25戦10勝(うち海外1戦0勝、重賞6勝)。
鞍上の横山典弘騎手は、ロジユニヴァースで制した日本ダービー(GI)に続く今年のJRA重賞8勝目で、通算114勝目。管理する国枝栄調教師はマイネルキッツで制した天皇賞・春(GI)に続く今年のJRA重賞2勝目で、通算21勝目となった。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=39931&category=A レース後のコメント
1着 マツリダゴッホ 横山典弘騎手
「ハナを切るかどうかも含めて、いろいろ考えていましたが、ヒラメキましたね。馬が行きたそうでしたからね。それにしてもこの馬場にしては遅いペースになりましたが、リラックスして気分よく走っていました。中間あまりいい状態と思えなかったんですが、よく立ち直ってくれました。やはり馬がよく知ってますよ。勝負どころですっと上がって行きましたから。これまで鼻出血などの影響があったんですが、やはりまともに走ったときは強いですね」
2着 ドリームジャーニー 池江泰寿調教師
「内容としては悪くないですね。いつもよりポジションを上げて競馬していましたが、折り合っていたので収穫はありましたね。というより、気合不足だったのかもしれません。気持ちで走る馬ですから……。でも、最後は33秒台の末脚を使ってくれましたからね。次は重量が1キロ減りますしね。一度使ったので、この後は微調整ということになると思います」
3着 シンゲン 藤田伸二騎手
「勝ち馬は確かに強かったけど、ウチのも随分と力をつけているし、相手は中山巧者だからね。東京に舞台が変われば、ウチのだってそう簡単に負けないと思う。テンションも問題なかったし、次につながるレースはできたと思う」
戸田博文調教師のコメント
「これだけのメンバーの中で走りとしては悪くなかったし、悲観する内容ではなかったですね。ペースがゆったりしてしまい、勝ち馬に勝って下さいという流れでしたからね。この後、仕切り直して得意の東京で巻き返しを図りたいですね。でも、中山はどうかという疑問からすれば、そんなに負けなかったわけですし、よかったと思います。ゴール板をすぎてから、また伸びるような格好でしたから。やはり東京の広いコースで思いっきり走らせてあげたいです」
6着 ダンスアジョイ 蛯名正義騎手
「今日はペースも遅かったし、自分から動くタイプじゃないから仕方ないね。展開が変われば、また違う結果になると思う」
10着 マイネルチャールズ 松岡正海騎手
「出遅れがすべてでした」
http://keiba.radionikkei.jp/keiba/news/entry-173586.html27日、中山競馬場で行われた第55回オールカマー(3歳上、GII・芝2200m)の全着順、払戻金は以下の通り。
1 マツリダゴッホ 2:11.4
2 ドリームジャーニー 2
3 シンゲン アタマ
4 トウショウシロッコ 1.3/4
5 マンハッタンスカイ 3/4
6 ダンスアジョイ クビ
7 トーセンキャプテン クビ
8 ハイアーゲーム アタマ
9 グラスボンバー 1.3/4
10 マイネルチャールズ ハナ
11 ダイワワイルドボア アタマ
12 デストラメンテ ハナ
13 スノークラッシャー 1.1/4
14 エイシンデピュティ アタマ
15 ダイシングロウ 1/2
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