18日、京都競馬場で行われた第14回秋華賞(3歳牝、GI・芝2000m)は、四位洋文騎手騎乗の2番人気レッドディザイア(牝3、栗東・松永幹夫厩舎)が、中団の内追走から早めに抜け出し、同じく中団の内追走から馬群を割って追い込んだ1番人気ブエナビスタの追撃をハナ差抑え優勝した。勝ちタイムは1分58秒2(良)。
なお、2位入線のブエナビスタは4角で外側に斜行し、1.1/4馬身差の3位入線ブロードストリートの進路を妨害したため3着に降着。ブロードストリートが2着に繰り上がっている。
【競馬ミニフィギュア】ブエナビスタ 勝ったレッドディザイアは、父マンハッタンカフェ、母グレイトサンライズ(その父Caerleon)という血統。今年1月のデビューから2連勝でエルフィンS(OP)を勝利。続く桜花賞(GI)では1/2馬身差、オークス(GI)ではハナ差でいずれもブエナビスタに敗れ、秋初戦の前走・ローズS(GII)はブロードストリートの2着に敗れていた。今回、初めてブエナビスタに先着を果たし、重賞初制覇を牝馬3冠最終戦の大舞台で飾った。通算成績6戦3勝(重賞1勝)。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=40593&category=A ~レース後のコメント~
1着 レッドディザイア(四位騎手)
「厩舎スタッフが一丸となってしっかりと仕上げてくれましたから、馬の邪魔をしないようにレースを進めました。馬の状態はとても良くて、今日は強気に攻めて行こうと思っていましたが、最後の一冠を取ることが出来てとても嬉しいです」
2着 ブロードストリート(藤田騎手)
「後味悪かったなぁ…。一番いい脚を使っていたし、スムースなら突き抜けてたよ。ゲートはああいう感じだったし、腹をくくって乗ったんだけど、やっぱりあの不利がなかったら…」
(藤原英調教師)
「藤田騎手はいい位置につけてくれて、後は直線抜けて行くイメージでしたが、ちょうどスピードアップするところでの不利でしたからね。勝ち負けが掛かっているのでああいう事態も仕方のないことですが…」
3着 ブエナビスタ(安藤勝騎手)
「勝負どころで、馬のかたまってくる場所であり、自分としては普通に回って来たと思っていたのですが…」
(松田博調教師)
「(レース直後、審議中に)もう少し外でも良かったかな。でも競馬だからね」
4着 クーデグレイス(川田騎手)
「スムースなレースが出来ましたが、上位の馬は強いですね。よく頑張っています」
5着 ミクロコスモス(武豊騎手)
「レッドディザイア、ブロードストリート、ブエナビスタの後ろで位置取りは最高でした。テンションは高かったですが、折り合いがついたのが収穫でした」
7着 ワンカラット(藤岡佑騎手)
「4コーナーで(審議になった)煽りを受けなかったらね。折り合いはスムースだったし、手応えは、これはやれるんじゃないかと思ったくらいでした。1度使ってよく立ち直ってくれました。これで今後の選択肢が広がりましたね」
11着 ハシッテホシーノ(松岡騎手)
「外枠だったし、極端な競馬をしようと思っていました。よく伸びてはいますよ」
12着 モルガナイト(秋山騎手)
「まだこれからですよ。外枠も今日は堪えましたね」
http://keiba.radionikkei.jp/keiba/news/entry-174563.html秋華賞アラカルト
●四位洋文騎手
このレース初勝利。JRA・GIは昨年の日本ダービー(ディープスカイ)以来の勝利で通算13勝目。JRA重賞は神戸新聞杯(GII、イコピコ)に続く勝利で今年6勝目、通算64勝目。
●松永幹夫調教師
07年の初出走以来、JRA・GI初勝利。騎手時代に96年第1回秋華賞をファビラスラフインで制している。JRA重賞は今年の小倉記念(GIII、ダンスアジョイ)、北九州記念(GIII、サンダルフォン)に続く勝利で通算3勝目。
●父マンハッタンカフェ
産駒のGI勝利は今年のNHKマイルC(ジョーカプチーノ)に続く2勝目。現在、JRAリーディングサイアーランキングの首位を走っている。
●馬主・東京ホースレーシング
JRA・GI初制覇。他の現役馬に、今年のNHKマイルC(GI)2着のレッドスパーダなど。
●生産者・社台ファーム
05年エアメサイア、07年ダイワスカーレットに続き秋華賞3勝目。JRA・GIは昨年の有馬記念(ダイワスカーレット)以来。
●関西馬の勝利
07年ダイワスカーレット以来2年ぶりの勝利。今年を含めた過去10年の内訳は関西馬9勝、関東馬1勝。
●オークス2着馬の勝利
04年スイープトウショウ、05年エアメサイアに続く3頭目。3頭とも秋華賞でG1初制覇を果たした。
●勝ちタイム
1分58秒2(良)は96年ファビラスラフイン、02年ファインモーションのレースレコードに0.1秒差。06年カワカミプリンセスと並ぶ好タイム。
●1番人気、2番人気
1.8倍に推されたブエナビスタは2位入線から降着し3着。02年ファインモーションが勝利して以降、1番人気は7連敗となった。逆に2番人気馬は7勝目と、勝率50%を誇る。
●レッドディザイア・馬名の由来
赤い欲望
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=40596&category=A